強制不妊訴訟 不当判決にともに立ち向かうプロジェクト

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6月の期日と署名提出のご報告

6月3日の入廷行動の様子


6月2日の期日では、原告の東さんとSさん、東さんが参加するピープルファーストジャパンの渡辺さん、Sさんの支援者の村山さんの4名の証言がありました。手術をされ悔しかったこと、障害を理由に差別され暴力を受け続け、思いを言葉や声にする力を奪われていたこと、仲間や支援者との関わりを通して力を取り戻していったことを伝える証言でした。

 

「わたしたちは、しょうがいしゃである前に、人間だ」

 

これは、ピープルファーストジャパンが掲げる言葉です。東さん、渡辺さん、村山さんは、法廷でこの言葉を繰り返していました。

 

ー私は人間だー

 

こんな「当たり前」のことを人生をかけて声を振り絞って訴えなければならないのです。強制不妊手術は、人を人間としてみていないからできてしまうことだったのです。こんな「当たり前」のことを、人間としての尊厳を踏みにじられ暴力をうける人たちが集まって強く訴えなければならない、そういう社会なのです。仙台の毎回の期日にはピープルファーストの皆さんが来られています。この日も仲間を応援するために奈良や大阪から皆さんが来られていました。

 

一昨日(6月3日)は飯塚さんと佐藤さんの裁判の期日でした。結審が迫る中、裁判所に公正な判決を求める署名を提出しました。ネット署名と紙署名、合わせて1万3304筆の署名です。

 

国賠訴訟における司法の役割は、国の力によって傷つけられた人々の声を聞き、被害の実態とその深刻さを理解し、罪の重さを国に突きつけることであるはずです。

 

そして、私たちは、国に力を持たせ、優生思想の蔓延する社会の仕組みの中で生きています。もっと多くの人に問題を知ってもらい、関心を持ってほしいと思います。

 

昨日、兵庫の原告の小林喜美子さんが亡くなりました。被害者、原告は高齢です。もう亡くなってしまった方も多くいます。被害者や、被害者と生きてきた周りの人々に、人生に渡って背負ってきた苦しさが最後まで認められなかった無念を味わわせることをもうやめなければなりません。

 

国がすべき最低限の謝罪と補償は、被害の実態を明らかにし、国の罪の内容を自ら説明し、加害の重大さを補償額として示すことです。

 

一刻も早い動きを、被害者と原告をはじめ、差別のない社会、優生思想に基づかない社会を望むすべての人が求めています。

 

 

♢期日と署名提出に関する報道(2022年6月5日午前まで)♢

旧優生保護裁判 公正な判決求めて学生が署名提出|NHK 東北のニュース

旧優生保護法裁判 原告らが法廷で思い語る|NHK 東北のニュース

学生ら「公正な判決を」 宮城・強制不妊訴訟で1万3304人分署名提出 | 河北新報オンラインニュース / ONLINE NEWS (kahoku.news)

学生らが署名1万3304筆提出 強制不妊訴訟で「公正な判決を」:朝日新聞デジタル (asahi.com)

強制不妊被害「たくさんいた」 仙台訴訟で原告 - 産経ニュース (sankei.com)